【よりわかりやすく!】スペイン語の「動詞」とは何か?種類と例

【よりわかりやすく!】スペイン語の「動詞」とは何か?種類と例

¿Qué es un verbo?(動詞とは何ですか?)

動詞は、文の中で起こる動作、状態、または過程を示す単語の一種です。
動作や状態を表す語でほとんどの文には不可欠の要素であることはスペイン語でも同じです。
スペイン語の特徴の一つには、とにかく「話す」「作る」「読む」など、動作を表す語は「誰が」「いつ」したのかによって形が変わります。
これこそがスペイン語のハイライト「動詞の活用」です。

スペイン語の動詞は、動詞の意味を含む語彙と、人称、数、時制、様子、態度、気分を表す形で構成されます。
では、さっそく詳しく見ていきましょう。

人称と数

人称は動作を行う主体が誰であるかを表し、この主体が一人または複数の個人で構成されている場合は数を表します。

Ejemplos:

  • 一人称単数
    Camino
    todas las tardes en el parque.(私は毎日午後、公園を散歩する。)
  • 一人称複数
    Nosotros viajamos cada año a Alemania.(私たちは毎年ドイツに行く。)
  • 二人称
    eres un gran amigo.(きみは素晴らしい友だちだ。)
  • 三人称
    Jaime visita a su abuela cada sábado.(ハイメは毎週土曜日に祖母を訪ねる。)
  • 三人称複数
    Ustedes bailan muy bien.(ダンスがとても上手だ。)
    Ellas conversaron toda la jornada.(彼らは一日中話していた。)

 

時制とアスペクト

動詞の時制は、アクションが発生した瞬間 (現在、過去、未来) を示します。
アスペクトは、動作が完了したかどうか、または、まだ進行中であるかを示します。

Ejemplos:

  • 現在
    Leo
    muchos libros.(本をたくさん読む。)
  • 線過去
    Mi padre leía cuentos de terror.(父はホラー小説を読んでいた。)
  • 点過去
    Ayer leí un artículo.(昨日、ある記事を読んだ。)
  • 未来
    Leeré un libro cada mes.(毎月1冊、本を読む。)
    ※未来形の動詞は未来のことを言うために使用しますので、不確かな気持ちを含んでいるわけではありません。Leeré の日本語訳は「読むでしょう」ではなく「読みます」としたほうが良いです。
    また、必ず起こるであろう未来のことを現在形で表すこともあります。

 

状態

主語が動作を行う者なのか、動作を受ける者なのか、あるいはその両方に関与する者なのかを示します。

Ejemplos:

  • 能動態
    Ana prepara la cena.(アナは夕食の準備をする。)
  • 受動態
    La cena es preparada por Ana.(夕食はアナによって準備される。)
  • 再帰
    Ana se prepara la cena.(夕食の準備はアナがする。)

 

モード

動詞の気分は、話し手の態度や動作の現実性の度合いの関係を表し、主に3つのモードがあります。

1. 直説法

動詞の時制は、具体的または実際の動作を表現します。

Ejemplos:

  • 現在
    Yo juego.
  • 線過去
    Yo jugaba.
  • 点過去
    Yo jugué.
  • 未来
    Yo jugaré.
  • 過去未来
    Yo jugaría.
  • 現在完了
    Yo he jugado.
  • 過去完了
    Yo había jugado.
  • 直前過去完了
    Yo hube jugado.
  • 未来完了
    Yo habré jugado.
  • 過去未来完了
    Yo habría jugado.

2. 接続法

仮定的なムードを構成する動詞の時制は、願望、疑念、恐怖を表現することができます。

Ejemplos:

  • 現在
    Yo ame.
  • 過去
    Yo amara o amase.
  • 未来
    Yo amare.
  • 現在完了
    Yo haya amado.
  • 過去完了
    Yo hubiere amado.

3. 命令形

命令形は、肯定的または否定的に命令や要求を伝えるために使用されます。

Ejemplos:

  • 肯定(tú / vos)
    Ama
    aquello que haces cada día.(日々の仕事を愛しなさい。)
  • 肯定(usted / vosotros, vosotras)
    Amad/amen
    para ser felices.(幸せになるために愛しなさい。)
  • 否定(tú / vos)
    No ames sin conocer.(知らずに愛すな。)
  • 否定(vosotros, vosotras / usted)
    No améis/amen a las malas personas.(悪い人を好きになるな。)

 

動詞の活用

規則動詞
不定詞の語尾によって活用のパターンが決まっています。

Ejemplos:

  • -ar
    amar, saltar, caminar, arrastrar, cantar, bailar
  • -er
    temer, correr, comer, suceder, ceder, beber
  • -ir
    partir, vivir, morir, sacudir, ir, existir, corregir

不規則動詞
一般的な規則に従わない特殊な活用があります。

Ejemplos:

  • poder/puedo
  • ser/soy
  • salir/salgo
  • estar/estoy

 

さまざまな動詞の使い方

スペイン語は直説法(現在・点過去・線過去・未来・過去未来)、命令、接続法(現在・過去)のほか、現在分詞・過去分詞など、多くの動詞活用があります。

不定詞(原形)

「~すること」という意味を持ち、名詞のような働きをします。
定冠詞がついたり、主語や目的語になったりします。
目的語や補語も使えます。

Ejemplos:

  • (El)Comer bien es fundamental para la salud.(よく食べることは健康にとって不可欠だ。)
  • Puedes venir a vernos.(私たちに会いに来て。)
  • Me gusta cantar en la ducha.(シャワーを浴びながら歌うのが好き。)

現在分詞

文中で副詞として機能し、そのアスペクト情報は動詞の動作が進行中であることを示します。

Ejemplos:

  • Los músicos murieron tocando en el barco.(ミュージシャンたちは船上で演奏中に死亡した。)
  • Llegó corriendo a clase porque era tarde.(彼は遅刻したので教室に走って着いた。)
  • No fui a clase porque me quedé durmiendo.(寝坊してしまったので授業に行かなかった。)

過去分詞

文中では形容詞の機能を果たし、名詞や数に合わせて使用します。
アスペクトの観点からは、過去分詞は動作が完了したことを示します。

Ejemplos:

La cámara está estropeada.(カメラが壊れている。)
※壊れたのは過去で、現在の状態を言っています。
Es la canción mejor interpretada del show.(ショーで一番演奏された曲だ。)
Tenemos la mesa reservada y el menú escogido.(私たちはテーブルを予約し、メニューを選んでいる。)

【よりわかりやすく!】スペイン語の「動詞」とは何か?種類と例

無主語文

すべての文法上の人称で活用しない動詞です。
大気現象に関連する動詞などの非人称的なものや、通常は三人称で活用される単人称的なものもあります。

Ejemplos:

  • Ocurrió durante la madrugada del domingo.(それは日曜日の早朝に起こった。)
  • Hay pan caliente todo el día.(一日中温かいパンがある。)
  • Amanece a las seis y media.(6時半に夜が明ける。)

繋辞動詞

明確な動作を含まない動詞ですが、主語とその属性を関係づける役割を果たします。

Ejemplos:

Los ciclistas son muy competitivos.(サイクリストは競争心が強い。)
Laura parece buena chica.(ローラはいい子のようだ。)
Estoy ocupada todo el fin de semana.(週末はずっと忙しい。)

他動詞

主語から目的語に動作が移る動詞で、文に意味を与えるために直接目的語を必要とします。

Ejemplos:

  • Ana hace velas perfumadas.(アナはアロマキャンドルを作る。)
  • Jorge come una manzana.(ホルヘはリンゴを食べる。)
  • Nos compramos los zapatos para la boda.(私たちは結婚式のために靴を買った。)

自動詞

完全な意味を持ち、直接目的語を必要としません。

Ejemplos:

  • Ustedes gritan demasiado.(君たちは大声を出しすぎだ。)
  • Mañana viene Daniel a casa.(明日ダニエルが来る。)
  • Siempre lloro con esa escena.(私はいつもあの場面で泣く。)

 

動画で実践

動詞をさくっと覚えるためにしました。
スペイン語ナレーターが単語を読んで、YouTubeチャンネル「独学スペイン語」にアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。

 

BIBLIOGRAFÍA(参考文献)

Real Academia Española, Asociación de Academias de la Lengua Española. (2009). Nueva gramática de la lengua española. Morfología y sintaxis. Barcelona. Espasa libros.
王立スペインアカデミー、スペイン語アカデミー協会(2009年)スペイン語の新しい文法

Real Academia Española, Asociación de Academias de la Lengua Española. (2019). Glosario de términos gramaticales. Salamanca. Universidad de Salamanca.
王立スペインアカデミー、スペイン語アカデミー協会(2019年)文法用語の用語集

 

接続法について学習したい!

慣れたら「接続法」は簡単です。なにがなんでも、動詞の活用を覚えて、時制の使い方を理解することです。
【図解】慣れれば簡単!スペイン語の接続法

Gracias por leerme. Hasta la próxima.